おひとりさまのシニアライフ研究日記

おひとりさまの楽しいシニアライフを探究しています。

年を取るということ

バスターミナルで、シニアばかり数人の男女が、やってきた路線バスに乗り込みました。


最後に、後期高齢者と見られる男性がヨロヨロとした足取りで乗車して、運転手さんに「Aコミュニティセンターに行きたいので最寄りの停留所で下ろしてほしい」と言いました。
運転手さんがはっきり答えられなかったので、私達乗客がワイワイ話し合って「B停留所です」と教えてあげました。


バスが発車して20分余り、B停留所が近づいてきたけど、誰も降車ボタンを押しません。振り返って後ろの座席を見たら、さっきのお爺さんが気絶したかのような姿で眠っていました。そこで降車ボタンを押し、お爺さんを起こして、他の乗客・運転手さんとも協力して、B停留所で下ろしてあげました。


お爺さんはフラフラと下車して、バスが発車するまで何度も何度もお辞儀していました。お辞儀され過ぎで恐縮してしまいました。


年を取ると、大切なのは多額の資産よりも、人の情けにすがることだと聞いたことがあります。「周りの人のお世話になる能力」と言い換えることができるかもしれません。気軽に声がかけられ、素直に「ありがとう」と甘えられる、そういうお年寄りになることが、老後の暮らしの質を豊かにするヒントの一つになりそうです。