最近読んだ本です。

「ひと喰い介護」安田依央著（集英社）
介護施設の女ボスとその一味が、孤独な資産家の老人を巧みに篭絡して資産を奪う一方で、その老人を介護漬けにして心身を衰えさせていくという怖い物語でした。

エピソードの一つ一つがいかにもありそうな話で、女ボスの人となりも「こういう人、確かにいるいる！」と思い当たる、本当には起きてほしくないけど多少は起きてるんじゃないか、そんな風に思わせてしまうお話でした。

「老人ホームに入居すれば安心」ではないんですね。「入居当初は良かったけど、その後に食事もスタッフもサービスもレベルが低下した」とか、「入居しない方が元気で長生きできたんじゃないか…」のようなことはよく聞く話です。

悪い人に捕まらないためには、社会から孤立しないよう努めることが第一じゃないでしょうか。